エメラルドのコーティング処理
エメラルドは色石の中では高価な宝石です。
それ故に色々な偽物も存在しますが、よりキレイに見せるため(高価に見せるため)に色の改変や傷の改変を行った処理石が多数存在します。
もし、間違った判断をしてしまうと多大なる損失につながりかねません・・・。
今回は、エメラルドの真贋シリーズ 第2弾 エメラルドのコーティング処理についてお話しします。
表面コーティング
塗料のような着色剤を宝石の裏面に貼ること(「バッキング」として知られる処理)、または色を改変させる効果を与えるために塗料を宝石の表面すべてまたは一部にコーティングとして使用することによって、宝石の外観を変えること。
https://www.gia.edu/JP/gem-treatment
宝石の価値は、大きさ、色、傷で決まります。
天然で透明感があり深い色合いがある宝石は希少価値もあり高価な宝石として流通します。
しかし、透明感がなかったり、色が薄かったりすると価値が大幅に下がってしまいます。
そこで、色の薄い宝石に人工的に処理を施し、良い色に見せて高く販売しようとする方たちが多数います。
エメラルドでもコーティング処理が存在します。
一見、透明感があり深い緑色をしているかのように見えるエメラルドでも、コーティング処理前は淡い緑色だったりします。
コーティング処理の確認方法① -目視確認-
通常、上から見るとコーティング処理の有無の確認が難しいですが、白色板(または白い紙)をバックにして裏面側に向けて少し離した状態で目視確認します。
コーティング処理されたエメラルドは、面に接着剤を塗った様子が見られ、ファセットエッジ(面と面の間の線(角))がはっきり白く見えます。
※処理されていない通常の天然エメラルドは、面のファセットエッジが白くなりません。
コーティング処理の確認方法② -カラーフィルター検査-
カラーフィルター検査では、
・処理されていない通常の天然エメラルドは、微赤色もしくは赤色に見えます。
・コーティング処理されたエメラルドは、変化しません。
※産地によっては、カラーフィルター検査で色の変化がない天然エメラルドやグリーントルマリンやペリドット、緑色ガラスの場合もあります。
以上のような手順でエメラルドのコーティング処理の見極めを行います。
宝石買取はお店の大切な利益です。コーティング処理されたエメラルドの対策は十分ですか?
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